G4 867(Quick Silver) CPU 回り冷却強化作戦!!

G4 867 のクロックアップに伴う冷却強化にチャレンジしてみました。
(結果はCPU能力の不足により、1GHz常用化は断念しましたが、通常環境下でも夏場の安定動作対策などに絶大な効果は発揮するはずです)

準備するもの

グラファイトシート
強力な冷却ファン
アルミテープ等
 

まず、ファンを交換します。
筐体後部のネジ2本を外し、ノーマルファンをシュラウド(カバー)ごと外し、更に2本のネジで止っているファンを交換します。
(回転・送風方向に注意)新しいファンのコネクタからピンのみ抜き出し、絶縁処理をしておきます。

私の場合は松下製のPanaflo FBA06A12Hを使用しました。
左がノーマルのMinebea製2410ML-04W-B46、右がPanafloです。
消費電力はどちらも同じ12V 0.22A。
Panafloは回転数4,200RPMと高回転の割には流体軸受け採用で静かです。
風量は勿論かなりアップしています。私はここで購入しました。
Panafloに限らず、60mm角 25mm厚の高風量のものならOKです。

次に、ヒートシンクにアルミテープで目張りをし、フィンの間を効率よく空気が流れるよう「エアダクト化」します。

↑これが、使用したアルミテープ。台所の流しの目張りとかに使うやつで、金物屋等で売っています。
 なるべく幅広のものを探しましょう。無ければガムテープ等で代用しても良いでしょう。

次にヒートシンクの裏に付いているノーマルの熱伝導シートを取り除きます。

↑これも、どちらかというとグラファイト系(金属シートにグラファイト粉末入グリス?)のようですね。

↑このように取り除き、きれいに清掃します。チップダイにのこったシートのかすも同様にきれいにします。

次にグラファイトシートを適当な大きさ(私はノーマルのシートとほぼ同じ大きさにしましたが、チップダイのサイズより気持ち大きめ程度でも良いでしょう)に切ります。破れやすいので取り扱いに注意!

↑これが放熱に絶大な効果を発揮するグラファイトシート。これもここで購入しました。
熱伝導率が非常に高い上、薄いので熱を効率よく伝えます。
但し、両接触面の平滑度、平行度が高いことが必要です。密着性に不安があるときは2枚程度重ねても良いでしょう。

↑CPUの上にグラファイトシートを置いたところ。粘着性は無いのでこの状態でヒートシンクをそっと載せるようにします。
 あるいは大きめに切った場合は、端の方をヒートシンクに薄い両面テープで留めても良いでしょう。

↑ヒートシンク、ファンを装着したところ。ヒートシンクとファンのシュラウドの間にもアルミテープをリップ状に張って空気漏れを防ぐとより効果的です。

↑Panafloファンのコネクタは3Pなので(黄色のセンサー線は使わない)バラしてピン部分だけを挿し込みます。ショートしないようにここにブチルゴムテープで絶縁し更に脱落防止のため軽くテープで止めておきます。
これは、ノーマルと同じ2Pのコネクタが入手できれば、それに付け替えてしまうのが勿論ベストです。

↑ブチルゴムテープ。別名自己融着テープとも呼ばれているもの。結構優れ物です。
 

このようなモディファイで、ノーマルヒートシンクの放熱性能は非常に高くなりました。
ノーマルクロックで使っている分には高速ファンの効果でヒートシンクはほとんど熱くなりません。
一時的にファンを止めてみると、極く短時間でヒートシンクはかなり熱くなるのでグラファイトシートが効率よく熱を伝えているものと思います。
ただしチップダイ上面からの放熱には限度があるようで、私の場合 1GHz動作ではCPUがギリギリの動作をしているということも相まって、ボード下面に熱が溜まってしまうようで安定動作は無理でした。筐体を開けて別のファンでCPUボードとロジックボードとの間に風を送ってやれば、何時間でも安定に動いたのですが・・・・。


Special Thanks to Mac OS 氏、その他ベテラン ClockUperの皆様。