Pioneer 新型DVD-Rドライブのテスト&インプレッションズ!
 

Pioneer の DVD-R ドライブ(Apple いうところの スーパードライブ)の新型、DVR-A05-J が発売されたのを機に、旧機種との比較テストをしてみました。
テスト機種は
DVR-A03-J(DVR-103)初代スーパードライブ、G4 DA、初期の G4 QS に純正採用された機種。
DVR-A04-J(DVR-104)後期の G4 QS、G4 MDD に純正採用されている機種。一部読み込み性能の強化、ドライブ奥行きの短縮化等が計られた改良版。
DVR-A05-J(多分、DVR-105)DVD書き込みが 4倍速、CD-R書き込みが 16倍速へと高速化。読み込み性能も強化。現在出回っているのは Windows用ソフトウェア等がバンドルされたリテール版のみ。
ちなみに機種名の -A0x-Jというのはリテール版、-10x は OEM(及びバルク)品の呼称のようです。ドライブ自体に違いは無さそうです。

書き込み性能については、あちこちでテスト記事等も見かけますし、私が試してみたところでも看板に偽りなしの性能が発揮されています。
DVD-R 4倍速書き込みは、まだまだメディアが高価なこともあって(安価なメディアの中には 2倍速も不可のものも多いようです)気軽に使えませんが、これからの主流になるのでしょう。

今回は、各ドライブの読み込み性能についてテストしてみました。
 
 

テスト項目
DVR-A03-J
DVR-A04-J
DVR-A05-J
備考
CD-ROM読み込み
8分53秒
6分48秒
5分20秒
MacOS 9.2.1 CD(626.5MB)をHDDにコピーするのに要した時間
CD-R読み込み
9分30秒
6分50秒
5分27秒
上記のCDを丸ごとCD-Rに焼いたものをHDDにコピーするのに要した時間
 CD-DA読み込み
8分26秒

7.9×

3分40秒

15.8×

3分23秒

16.6×

10曲 47分30秒 480.4MBのオーディオCDを iTunes で読み込む(MP3化 128kbps)のに要した時間、及び読み込み倍率の最大値。
CD-DA(R)読み込み
7分39秒

8.8×

3分30秒

16.2×

3分23秒

16.6×

上記オーディオCDを丸ごと CD-Rにコピーしたものを iTunes で読み込む(MP3化 128kbps)のに要した時間、及び読み込み倍率の最大値。
DVD-ROM読み込み
5分04秒
4分11秒
2分13秒
Apple iDVD2(1.07GB)をHDDにコピーするのに要した時間
DVD-R読み込み
6分45秒
6分43秒
6分43秒
上記のDVDをまるごとDVD-Rに焼いたものをHDDにコピーするのに要した時間

(参考)各ドライブのメーカー発表のスペックへのリンク・・・・ DVR-A03-J DVR-A04-J DVR-A05-J

スペック通り、DVD-ROMの読み込み速度は、格段に向上しています。DVD-Rは仕様上も読み込み速度の向上は無いので、こんなものでしょう。但し、4倍速メディアに記録したものは 6倍速で(他のメディアは 2倍速)読み込めるらしいです。

CD-ROMも仕様通り若干の読み込み速度向上、またCD-ROMとCD-Rの差もほとんど無くなっています。

CD-DA については、スペック表通りだと A-05-Jは、A-03-Jと同じ10倍速に低下してしまっているので、心配していたのですが(初代 G4 QSでオーディオ CDの読み込みが極端に遅い原因は、このドライブにあったのですが、A-03-JからA-04-Jになって格段に向上しましたから)スペック表の間違いか、他の要因か実用上の速度は全く問題ありません。

一つ気になったことは、オーディオCDを iTunesで読み込むときに、DVR-A05-J のみ外周部にさしかかると、フリーズしてしまうことがしばしば発生しました。これは OS Xでもテストしてみましたが、同様に発生します。また、DVR-A05-J を別の個体に変えてみても同様です。ドライバ等の問題、あるいは iTunesと何か相性が悪いのか・・・。これはどうやら、取り込み先のボリュームに問題があったようで、今のところ解決しています。
現在、DiskBurner、iTunes、iDVD での書き込みが不可(Authoring Support が未対応のため)の点とあわせて、DVR-A05-J が Apple G4 デスクトップマシンに標準搭載される時(すぐだと思いますが)にはすべて解決されることだとは思います。
 
 

※テスト条件
使用マシン:Power Mac G4 1GHz Dual(QS)オンボードATAバス(元々光学ドライブが接続されているバス)に接続。
使用 OS は 9.2.2、HDDへのコピーテストは、AEC-6880Mにストライピング接続した IBM AVVA 120GB へコピー。
計測は、時計による目視。各2回計測の平均値。
 

2002年11月12日 記
12月9日 追記
その後、DVR-105を使用し、書き込みについて各種メディアで試してみましたが、DVR-104までのドライブと較べて
 「濃く」焼ける(様々なメディアに対してのレーザー出力等の最適化がきめ細かにコントロールされている?)ようで
 再生互換性は向上しているようです。Pioneer、Thats(太陽誘電)の4倍速 DVD-Rメディア、Pioneer の 2倍速DVD-RW
 メディアを使用して焼いたものは勿論、Pioneer、SONY、Appleの 2倍速対応 DVD-Rメディア、台湾 Princo の等速対応
 メディア、SONY、TDKの等速対応 DVD-RWメディアに焼いたもの、更には以前ダメダメだったノーブランド激安台湾メディアの
 一部も、iBook 内蔵コンボドライブ、東芝製家庭用 DVD プレーヤで問題なく認識されました。
Power Mac G4 筐体へのフィッティングですが、103、104、105 とも Quick Silver、Degital Audio どちらにも、
 無加工で取り付けられます。純正採用のものとはトレイ前縁の形状が違いますが、「蓋」の開閉等も特に問題ありません。
Mac OS X 10.2.2 アップデートで DiskBurner、iTunes は DVR-105に対応しました。iDVD は未検証ですが、多分対応している
 でしょう。Mac OS 9 の Authoring Support は現時点(1.1.9)で、いまだ未対応です。OS 9 では Toast 5 等を使用する必要が
 あります。Pixela Capty DVD は最新のアップデータで対応しました。
更に追記
Mac OS 9 の Authoring Support ですが、Authoring Support Filesの中の「PioneerCDR」をモディファイしたものに入れ
 替えることにより動作することを確認しました。これで iTunes、DiscBurner とも使用可能です。

DVR-103、104 の Mac 用ファームウェアアップデータ拾ってきたのでとりあえずここに置いておきます。
>>Pioneerさんへ。マズイようでしたら削除しますので・・・・、ご連絡下さい。(一応のお断り)
 

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