SATA(Serial ATA)ハードディスクのパフォーマンスを探る その2
AEC-6890 & WD740編
ACARD社製 SATA Hardware RAID インターフェイスカード、AEC-6890M と WesternDigital社製 10,000RPM SATA HDD、WD740 をテストしてみました。
また、同カードに前回テストした Seagate Barracuda 7200.7 シリーズ、ST3120026AS を接続した場合も比較してみました。

本来ならば、前回と同じマシン条件でテストしたかったのですが、後述のように動作に問題が出たので、今回は PowerMac G4(QuickSilver 2002) 933 を使用しました。



 
HDD 1台接続の時
  Peak Read Sust'd Read Peak Write Sust'd Write System Info File Copy Folder Copy
WD740 94.30 72.32 95.81 82.22 3040 3.2 5.5
ST3120026AS 87.87 54.72 90.97 56.33 2076 5.2 8.0
 
HDD 2台ストライピング接続(HardwareRAID)の時
  Peak Read Sust'd Read Peak Write Sust'd Write System Info File Copy Folder Copy
WD740 121.83 113.72 123.43 120.69 3313 2.0 4.8
ST3120026AS 117.40 92.37 116.18 103.91 2289 3.5 6.2


テスト条件:
使用ドライブ
WeaternDigital Raptor シリーズ(WD740)74GB 10,000RPM 8MB Buffer
Seagate Barracuda 7200.7 SATA シリーズ(ST3120026AS)120GB 7,200RPM 8MB Buffer SATA

SATAカード  AEC-6890M

使用マシン
PowerMac G4 QuickSilver2002 CPU=933MHz(純正) RAM 1.5GB OS 9.2.2

ATTO ExpressPro-Tools 2.3.2によるベンチマーク(MB/sec)、NortonSystemInfoのDisk数値、
いつもの100MB単一ファイル、100MBフォルダ(サブフォルダ含む大小525項目)の複製所要時間(sec)を測定しました。



考察・・・・、と云うほどの物でもありませんが。
やはり、SATA最速といえるドライブ(WD740)の実力は、なかなかのものです。これを HardwareRAID(ストライピング)で使用したときの、ファイルコピー、フォルダコピー速度は、私が今までテストした中で(ULTRA SCSI の RAIDなども含めて)最速です。これが速いということは、実使用での速さにつながります。


 

WD740。10,000回転ということで、大げさな放熱フィンがが切られていますが、
使ってみると発熱はたいしたことはありません。騒音も意外に少ないです。
4ピンの従来型の電源コネクタも装備されています。


AEC-6890M。6860M/6880M同様 DIPスイッチにより、ノーマルモード、
ストライピングモード(RAID 0、RAID 1)が選択できます。


ATTO ExpressPro-Tools の測定結果グラフ


WD740(シングル)
 


ST3120026AS(シングル)
 


WD740(ストライピング)
 


ST3120026AS(ストライピング)
 


問題点。今回のテストにあたり前回と同一条件(PowerLogix製 G4 1.33GHz Dual CPU)で行いたかったのですが、
AEC-6890Mの2チャンネルあるSATAポートのうち“SATA1”側に繋いだドライブが、ある程度以上のファイルサイズで
必ず書き込みエラーが生じる現象(ストライピングモードでも同じ)が発生したので、純正 CPU(933MHz)でテストせざるを得ませんでした。
AEC-6890Mは 2枚試しましたが、2枚とも同様の現象が出たのでカード不良ということではなさそうです。
カードのファームウェア、Ver.2.43、2.44どちらでも発生します。ロジックボード QS2001、2002どちらでも発生します。OS 10.3.6でも発生します。
他の PCIカードをすべて抜き、スロットの位置を色々と変えても発生します。
GigaDesigns 1.33 Dual、GigaDesigns 1.467 Single、Sonnet 1.4GHz Singleでも発生しました。CPUクロックが高いことが関係するのかと思い、
GigaDesigns 1.467 Single で段階的に クロックを 933MHzまで下げてみましたが、それでも発生しました。

純正の 933GHz Single CPUでは全く問題は出ません。サードパーティー製の CPUカードと、何らかのハードウェア的な不適合でもあるのでしょうか?
あるいは、カード不良ということも全く考えられない訳ではありません。そのあたりの究明が、今後の課題ではあります。


前回のテストはこちらをご覧下さい。
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